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GLOSSARY
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譲渡所得

譲渡所得は所得税法で定められている10種類の所得区分の中の一つで、資産の譲渡によって収入があった場合は、この所得に分類した上で計算を行います。譲渡所得の対象となる資産の例としては、土地、建物、自動車、株式、公社債、インゴット、骨董品、美術品などが挙げられます。しかし、全ての資産が譲渡所得の対象となっているというわけではなく、山林の譲渡については山林所得の対象となっていたり、金融債権の譲渡については事業性の有無によって事業所得か雑所得のいずれかの対象になっていたりするなどの例外もあります。

譲渡所得の計算では、譲渡した資産を「保有期間が5年超の譲渡資産」と「保有期間が5年以下の譲渡資産」に分けて、各区分における譲渡所得を計算します。ただし、株式や一部公社債については保有期間に関係なく、一律で計算します。保有期間は、不動産の場合は取得日の翌日から譲渡した年の1月1日までの期間で、不動産以外の資産は取得日の翌日から譲渡日までの期間となっています。

譲渡所得の計算手順は、まず譲渡によって得た収入の金額から、資産の取得費用と資産の譲渡費用を差し引いた後、特別控除の適用を受ける場合はその控除額も差し引いて、課税譲渡所得を算出します。そして、この金額に所定の税率を乗じた金額が、譲渡資産に対してかかる所得税額ということになります。ここで問題となるのは、取得費用や譲渡費用として計上できる費用は何かということですが、これは資産の種類によって異なります。例えば、不動産の場合は、不動産購入時の購入代金と必要経費の合計金額から建物の減価償却費を差し引いた金額が取得費用となり、仲介手数料や登記費用、印紙代などが譲渡費用となります。

譲渡所得は、譲渡した資産の種類によって課税方法が異なっています。2015(平成27)年現在では土地、建物、株式、出資持分については分離課税の対象となっており、給与所得や一時所得、雑所得などといった他の種類の所得とは合算せずに税額を計算し、税率も別途定められています。一方、これ以外の資産の譲渡による所得は総合課税となっており、他の所得と合算した上で、超過累進税率を適用して税額を計算します。また、分離課税の対象となっている資産の譲渡益に対してかかる所得税は、保有期間が長い資産の方が税制上有利になっています。例えば、マイホームとして所有している不動産を売却する時に、保有期間が10年を経過していれば所得税と住民税の税率が軽減される特例や買い替え特例の適用を受けられる可能性があります。

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