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不動産用語集
GLOSSARY
不動産用語集
用途地域
用途地域とは、都市計画法で都市の環境や利便性の確保のため、特定のエリアにおいてその用途に制限を行う地域のことです。例えば、工場の隣に、普通の民家が建っていたとしたら、そこに住む家主は、工場がたてる騒音や、大きな車の出入りによる排ガスなどによって快適な環境で生活を送ることができず、双方に諍いが発生するかもしれません。その状況を作り出さないために、用途地域が定められています。
用途地域は、住居系、商業系、工業系の3つの用途に分けることができます。住居系とは、主目的として住居の環境保護のためにつくられる地域です。その中にも、低層住居専用地域、中高層住居専用地域、住居地域に分けることができます。さらに、低層住居専用地域には、第一種、第二種があります。第一種低層住居専用地域は、床面積50㎡以下で、住居を備えた店舗や、小規模な公共施設、小学校、診療所などが入ります。第二種低層住居専用地域は、床面積が150㎡以下と広くなり、コンビニなどを立てることもできます。中高層住居専用地域についても、第一種、第二種があります。第一種中高層住居専用地域は、床面積が500㎡以下の店舗等が建築可能で、中規模な病院、学校などが建築可能で、3階建て以上の集合住宅も住宅地として整備することができるようになります。第二種中高層住居専用地域は、床面積が1,500㎡までの建物で、小型のスーパーや事務所なども建築ができます。そして、住居地域には、第一種、第二種に加え、準住居地域があります。第一種住居地域は、床面積が3,000㎡以下の建築物で、周辺環境への影響が大きくない工場が建築可能になります。第二種住居地域は、床面積が10,000㎡までになり、大きいスーパーなどの商業施設が可能になります。準住居地域とは、道路沿いの環境を考えた地域で、第二種住居地域同様に床面積が10,000㎡までで、車庫や倉庫などが建築可能となります。宅配業者や、倉庫が点在するような地域です。
商業系は、近隣商業地域と商業地域に分けることができます。近隣商業地域とは、床面積の縛りがなく、住人の日々の生活の利便性を考えたもので、住居のほか、スーパーなどの日用品のほかパチンコ店なども建てることができます。商業地域とは、商業の利便性を考えた地域で、住居や一般的な商業施設のほか性風俗関係の店舗も出店が可能です。
工業系は、準工業地域、工業地域、工業専用地域に分けられます。準工業地域は、住居や店舗も建てることができるので、その分だけ環境に影響の少ない工場に限定されます。工業地域は、住居や店舗は建てることができますが、学校や病院など環境面を大事にするものは建てることができません。工場の種類は、特に問わないので工場が中心のエリアとなります。工業専門地域は、住宅が唯一建てることが許されないエリアで、石油化学コンビナートなど周辺環境の保全に注意が必要な工場を建てることができる地域になります。